イギリスの製造業の話
前回はイギリスの農業の話で、今回は製造業の話になります。
それではよろしくどうぞ。
今までは製造業が衰退していく一方であったイギリスでしたが、リーマンショックがあったお陰で、ポートフォリオを見直して、経済のリバランスとして製造業の活性化にこれから取り組んで行くようです。
主な計画としては次の3つになります。
1)ハイ・バリュー・マニュファクチャリング
2)産学連携の触媒としてのカタパルト・センター
3)地域イノベーション・システムへの組込み
ノーベル賞を受賞する人々が多くいる中で人材を活用し、付加価値の高い製品を製造する。
産学連携で地域を巻き込みながら発展していくと言う風に読めました。
でも、「どこに」と「どこから」が今ひとつ分かりませんでした。
たとえば、地中から金を掘ること、その掘るが「仕事」となりストック財になります。
ストック財は交換可能ですから、循環できる。
しかし、掘っても役に立たなければ(消費)、ストック財にならず、循環もできません。
研究分野とみても、焼き直しですし、ますますジリ貧のような気もします。
1980年代からの製造業は一般の労働者がサービス業へ転業したことが話題になりましたが、付加価値の高い製品は、一般の労働者では作ることができず、結局専門職が主体になります。
専門職主体になると、付加価値の高い製品は、どちらかというと高い製品でかつ短寿命なので、購入するほうもちょっと、よほど必須アイテムではない限り購入できません。
そうすると、農業のときのように政府が購入するのでしょうか?
であれば、サービス業(金融業)で膨らんだところでのやりとりになるので、循環が生まれるような気もします。
でも、サービス業が必要とする付加価値製品って...何?
と、いろいろ考えられます。
日刊工業新聞を読んでいても同じことは日本でも起きているので、この辺り要チェックです。
ご一読ありがとうございました。
参考文献
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/8585.pdf