ドイツの流行語 水平展開
前回はイギリスの流行語を調べてみました。
結構面白かったので、水平展開として、ドイツを挙げてみます。
それではよろしくどうぞ。
ドイツ
2007 Klimakatastrophe
地球温暖化による災害 ドキュメンタリ映画『不都合な真実』とIPCC第4次評価報告書により、地球温暖化問題が注目されたため
2008 Finanzkrise 経済危機 世界金融危機による流行
2009 Abwrackprämie 廃車ボーナス スクラップインセンティブ (自動車)を参照
2010 Wutbürger Wut (怒り)とBürger (市民)のかばん語 巨額の資金がかかるなどの問題を抱えたシュトゥットガルト鉄道網再編計画「Stuttgart 21」などに抗議活動を行う「怒れる市民」の事。Stuttgart 21は2位にランクイン
2011 Stresstest ストレステスト 2011年欧州銀行ストレステスト、福島第一原子力発電所事故を受けてドイツの原発、さらに「Stuttgart 21」計画の調停処理などに使用された
2012 Rettungsroutine 救済の繰り返し ドイツの政治家Wolfgang Bosbachの造語。欧州債務危機で駆けずり回るドイツ議会の様子から
2013 GroKo Große Koalition (大連立)の略 キリスト教民主同盟・キリスト教社会同盟(CDU/CSU)とドイツ社会民主党(SPD)の大連立樹立から
2014 Lichtgrenze 光の境界 Lichtgrenze 25 Jahre Fall Berliner Mauer 2014 03.jpg
Christopher Bauderのインスタレーション・アート作品の名称、ベルリンの壁崩壊から25年を記念して壁のあった場所に沿って設置された。
2015 Flüchtlinge 難民
20151030 Syrians and Iraq refugees arrive at Skala Sykamias Lesvos Greece 2.jpg
2015年欧州難民危機を受けて流行した
2016 postfaktisch ポスト真実 この言葉は英語の「Post-truth」と同じ意味で、「Post-truth」自体も英語の2016年度流行語大賞となっている。客観的事実よりも感情的な訴えかけの方が世論形成に大きく影響する状況を示す形容詞である。
「今年は欧州連合(EU)からの英国離脱、米大統領選挙などで、政治的、社会的な問題が真実ではなく感情で議論され、社会が明白なうそを受け入れた現象が目立った」とドイツ語協会は選出理由を語った。
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おカネが絡む前は温暖化でしたが、おカネが絡み、社会の不正からの怒りへ移行しています。
結構感情的なお国柄ですね。ドイツで哲学が流行ったのも分かる気がします。
イギリスの場合、階級・仕事・趣味の三点セットぽいですね。どこかジョークチックな要素があります。生活に密着しています。
経済という切り口で考えて見ると、政治(団体)がドイツなら、文化(個人)はイギリスっぽいですね。どれも交わらないで各々の道を歩くものですが、ここでも見事に分かれています。
こうして大雑把に眺めてみると特色が、クッキリ現れてきました。
ご一読ありがとうございました。
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