閑話休題③ LINE詐欺の話し

三週間ぐらい前に、LINE詐欺の被害に遭いました。今回はその体験のお話です。

詐欺の内容ですが、犯人がアカウントを勝手に作成し、そのアカウントを元に勝手に詐欺を働きかけるというものです。

 

経路は、犯人は友人Aのフェイスブックのアカウントを乗っ取ります。

そこからメッセンジャーで手当たり次第、メッセージを送る。

そのメッセージは、1:電話番号を聞かれる、2:電話番号を聞き出したあとにLINEの認証番号を聞きだす、の2段階になります。

LINEの認証番号は、犯人がスマホなどから被害者の電話番号を下に、LINEのアカウントを作成し、そのときにLINEからは認証番号を被害者の携帯にメールします(Cメールなど)。

被害者は犯人の言われるままに、その認証番号を伝えてしまい、そこから被害がスタートします。

 

LINEのアカウントを無事に作成した犯人は、そこから手当たり次第に被害者の友人に声を掛け始めます。

たとえば、ビットコインの購入や、プリペイドカードの購入など促したり、誹謗中傷のメッセージをしかけたり。

犯人と被害者は縁がないので、どのように換金する、あるいは誹謗中傷の効果があるのかは不明ですが、仕掛けられたら最後、電話の番号の変更とLINEにアカウントの削除を申請するまでもう止まりません。

 

友人に説明と注意を促すのに苦労しました。

被害といえば、電話番号の変更料金と、周囲の人達への迷惑というところでしょうか。

友人は少ない方なので、被害も軽微であり、ちょっと一安心です。

 

今回ひっかかったことで、とても得がたいいい経験をさせてもらいました。

 

理由は、オレオレ詐欺を含めてなんでそのような詐欺に引っかかるのだろうと、思っていましたが、実際に同じような手口でひっかかると、納得しました。

もちろん原理原則はあらかじめ知っていたにも関わらずです。

 

原理はとてもシンプルで、相手と培った記憶が、悪い意味で判断停止の作用をさせます。

今回のケースではフェイスブックのアカウントからが最初のスタートですが、このスタートに被害に遭った友人は、地位も高く、今までのお付き合いの中でも誠意があり、社会的に良いことをしようと日々努力されている方でした。

そのような方からのメッセージなので、会話がおかしいなと思いつつも、記憶が邪魔されて判断がストップしてしまい、言われるままに行動することになりました。

 

この判断停止の体験が実に得がたいです。

分かっていたら、判断停止にはなりませんし、かといって原理を知らなかったら、被害にあって損したぐらいで終わってしまう出来事です。

 

ここでちょっと引用すると、ダニエル・カーネマンという方が、記憶する自己と経験する自己、ファストとスロウという二つの概念を提案しています。

私の場合、友人との記憶から、判断停止、ファストに行動という結果になり、スロウの部分がなく、ただただ経験する自己のままでありました。

このスロウの部分を構築するのは、いわゆる立ち止まって考えるというものになりますが、それが働かない。あるいは働いてもスルーしてしまう。

この体験が実に見事でした。金銭被害がなかったから、良い訓練になりました。実に得がたい経験です。

 

また、私はLINEを利用したことがなく、LINE上に今回、友人とのつながりを示す情報は一切提示していませんでしたが、友人が提示した情報から検索が働いてつながる。このストッパがはたらかないことと会社の情報管理のあり方がとても残念でした。

 

LINEにアカウント停止後に報告書(JAVAかなにかで動くアプリ)が、起動しないので、アカウント削除を停止して、それで良しとしました。

(もう関わりたくなかったので)

 

簡単につながる世の中で大変便利ですが、いち企業がでてきてしまい、実際に詐欺につながるとちょっと利用には躊躇してしまいます。

セキュリティと言われても、どこまでやって、どのぐらい効果があるのかはよくわかりませんし。

 

なんとなく無秩序が広がる世の中になってきました。

そんな世の中ですが、ぜひ機会を生み出せるよう楽しんでいきましょう♪

(もちろん合法的な意味で)

 

ご一読ありがとうございました。