足して引いて掛けて割る タタミ・テーブル

続いてご紹介するのは、畳を使ったタタミ・テーブルです。

最初に写真を見たときはバックぽかったので、ファッションの一種なのかな、と思いましたが、テーブルでした。

ええ、カラフルなので編み上げたバックかと思いました。

そのようなわけで今回取り上げたのは、インテリアになります。

 

製作者様は、中東・レバノンを母国としながら日本で育ち、その後アメリカ、イギリスと移りキャリアを積んだユニークな背景を持っている方で、とてもアグレッシブな印象を受けました。

でも、ユニークな背景もさることながら、僕が面白いと思ったのはたたみの利用方法でした。

 

普通たたみというと・・・

1)座る

2)寝る

3)お茶を飲む場所

4)畳返しをする(忍者など、バイオレンス限定)

 

などなど、どちらかというと「床」に置いて利用するものになります。

 

その床に置いたものを、立体化して、テーブルやイスにしたのはとても面白いと思いました。

床を切り抜いて(引いて)、パーツ化しくみ上げる(足し算)。

カラフルに染め上げて(掛け算)、最後は日本で割る(たたみなので)。

 

あるいは 畳 と テーブル → タタミ・テーブル :視点 人間を置く

 

実に3次元的に捉えられ実用的な見方でした。

 

次はテーブルに視点を移してみます。

テーブルとタブレットとタブローは、tabula(ラテン語)という語源からきています。

tabulaは小さな板という意味です。ただし、語源を考えると若干関係性が分かりにくいので、ゴッシク建築の確立によって生まれた概念、関係性と捉えた方が、より具体的なものとなりそうです(2)。

 

小さな板を様々な工夫を凝らし、レイアウトを考え空間に設置する。

そう考えると、タタミ・テーブルも使われているカラーが淡いカラフルな光っぽく見えますよね~。

ステンドグラスみたいなはっきりとした色ではなく、グラディエーションがかかっています。

 

次の作品は、日本に視点を移していただいて、日本は引き算の国ですので、次回は引き算をフル活用していただきたいな~、と思える作品でした。

また、製作者様がイギリスで家具の会社を設立されたことから、ここに焦点を当てて状況を調べるのも面白そうです。

 

ご一読ありがとうございました。

 

参考URL:

1:http://www.fashion-headline.com/article/2017/05/12/17655.html

2:http://d.hatena.ne.jp/yukinomatusima/20120413

 

・タブローの語源(tableau)

フランス語「小さな平板」の意

仏語で「絵画」を指す。この語がラテン語で「板」を意味する「タブラ

(tabula)」に語源をもつことから、狭義では、「板絵」を意味する。

 (英和辞典 Weblio辞書 - 英和辞典・和英辞典)

 

・テーブルの語源

テーブルの語源は、フランス語の "table" および古英語の "tablee" の両方

であり、ラテン語で板を意味する「タブラ (tabula)」の派生である。

 (wikipedia

 

タブレットの語源

「板、机、テーブル」などを意味した table に縮小辞を添えたもので、

元来、携帯できるサイズの石板や木板などのこと。

おもに文書の作成などに関連して用いられ、直接文字を書き込むものや、

下敷きとして用いるものがあった。

また英語では、16世紀以来、「錠剤」のような意味でも使われるように

なっている。

 (wikipedia